DXと映画については、「デジタルツイン」について書いた前回のブログの中でも触れた。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)やAI(人工知能)を駆使して収集した様々な現実世界のデータが、まるで双子(ツイン)のようにクラウド上で再現され、現実世界の問題に対処するのに役立つ様子は、1995年の映画『アポロ13号』で体現されている。トラブルを乗り越えて有人月面飛行からの生還を可能としたのは、NASAがアポロ13号のコピーをラボに再現していたため、帰還するまでの状況をシミュレートして的確な指示を出すことができたことがその理由の一つだ。コロナ禍が後押しすることとなったリモート生活は、2008年の映画『ウォーリー』で描かれていたように、まったく動かずにロボットを駆使して生活する人類の姿と重なるところが多かった。