私が2010年に書いた論文の中でも記しているが、そもそもインターネットの元となったNII (National Information Infrastructure)構想は、米クリントン政権下で2001年までの2期8年副大統領を務めたアルバート・ゴア・ジュニアの仕事だが、彼は、直接的にNII構想の実現、ひいては将来のインターネットの実現を目的として予算獲得と、その合意形成をしたわけではなかった。代わりに「教育」という大義を掲げ、NREN(National Research and Education Networks=全米教育研究ネットワーク)という組織を味方につけて予算を獲得した。